リクルートダイレクトスカウト「ハイクラス転職コラム」にて、
組織人事コンサルティングSeguros 代表の粟野友樹が
「転職回数は選考に影響するのか?」をテーマにした記事を監修しました。
転職回数は“多い・少ない”の印象だけで語られがちですが、
採用側が実際に見ているのは
「定着リスクの見立て」と「次の環境で再現性高く活躍できる根拠」です。
本記事では、データの捉え方に加え、
経験社数が多い場合に職務経歴書や面接で納得感をつくるための考え方・整理の仕方を扱っています。
- 媒体名:リクルートダイレクトスカウト(ハイクラス転職コラム)
- 記事タイトル:転職回数は選考に影響する?経験社数が多い場合の転職活動のポイント
- 記事URL:https://directscout.recruit.co.jp/contents/article/4163/

記事のポイント(3つ)
- 判断軸:
採用側は「回数の多寡」ではなく、
直近の在籍期間や転職の間隔から“定着リスク”を推測します。
まずは、懸念が生まれる場所(在籍の短さ・職種のブレ・評価への不満など)を切り分け、
先回りして説明設計することが重要です。 - 構造:
経験社数が多い人ほど、職歴を時系列に並べるだけでは価値が散らばります。
役割・成果・得意な局面(どの条件で、何を、どれくらい)という軸で再構成し、
強みの再現性が伝わる“一本のストーリー”に整える発想が効きます。 - 意図:
転職理由は「正当化」ではなく、
「次の環境選びの意図」まで語れて初めて説得力になります。
なぜ今度は長く働けるのかを、
選社の基準・確認したい条件・入社後の動き方にまで落とし込むことで、
面接の質疑が前向きに進みます。
粟野による補足(独自解説)
転職回数が多い方のご支援で、
実務上いちばん差が出るのは「説明の巧さ」よりも「見立ての精度」です。
面接は“印象勝負”に見えますが、採用側が本当に知りたいのは、
同じ理由でまた離職しないための前提条件と運用力(セルフマネジメント)が備わっているかどうか、
という一点に集約されます。
たとえば「人間関係が理由」と一言で片づけると、
採用側には不確実性だけが残ります。
一方で、
どんな状況で摩擦が起きやすかったのか
(期待値調整/役割の曖昧さ/評価基準の不透明さ/コミュニケーションの頻度など)
を分解できると、次の会社で確認すべき条件が具体化します。
ここまで整理できている人は、
職務経歴書の書き方も面接の答え方も自然に一貫し、
結果として“回数の印象”が過度な足かせになりにくいです。
また、企業側(採用・定着)の観点でも、
転職回数が多いこと自体が即NGというわけではありません。
むしろ、複数の環境で成果を出してきた人は、
立ち上がりの速さや変化適応、課題発見の鋭さを持っているケースが多い。
だからこそ面接では、
「どんな条件で力が出るか」「何が揃うと長く働けるか」を具体化し、
相互に確認する設計が大切です。
候補者側がこれを言語化できると、
採用側も“安心して任せられる範囲”を描けるようになり、評価は安定します。
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